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エンドロールで親に”様”は付けるべき?

結婚式のクライマックスを彩るエンドロールムービー。最近では、新郎新婦様ご自身で制作されるケースも増えていますが、業者に依頼する場合でも、ゲスト名簿の作成は避けて通れない重要な作業です。この名簿作成は、役職や肩書き、表示順序など、細部にわたる配慮が必要で、特に両親の名前表記については「様」を付けるべきか否か、多くの方が悩むポイントではないでしょうか。

このページでは、結婚式のエンドロールにおける両親の名前表記、特に「様」の有無に関する一般的なマナーから、現代的な解釈、そして後悔しないための注意点まで、プロの視点から徹底的に解説します。

エンドロールにおける両親への「様」表記の基本マナー

エンドロールでは、ご列席いただいたゲストの皆様のお名前がスクロール表示されるのが一般的です。この名簿の中に、新郎新婦のご両親のお名前も含まれますが、果たして「様」を付けるべきなのでしょうか。

伝統的な考え方:なぜ「様」を付けないのか?

結婚式における両親の名前表記では、一般的に「様」を付けずに名前のみで表示するのが伝統的なマナーとされています。これは、両親を含め家族一同が「ゲストをお迎えする側の立場」であるという考え方に基づいています。つまり、新郎新婦と共にゲストをもてなす「主催者側」と見なされるため、ゲストに対して敬意を表す「様」を付ける必要がない、という解釈です。

この慣習は、招待状や席次表など、結婚式における他の書面でも共通して見られます。ゲストを立て、へりくだる表現として、古くから日本の結婚式に根付いている考え方と言えるでしょう。

先生の見解

結婚式における両親への「様」表記は、単なる敬称の問題ではなく、新郎新婦と両親の関係性、そしてゲストに対するおもてなしの姿勢を示すものです。伝統的なマナーを理解した上で、お二人の想いを反映させることが大切です。

現代の多様な選択肢:それでも「様」を付けたい場合

しかし、これはあくまで日本古来の一般的な考え方であり、現代の結婚式においては、新郎新婦様の考え方や両家の意向によって柔軟な選択が可能です。実際、「両親も大切なゲストとして迎えたい」「日頃の感謝を込めて敬意を表したい」といった理由から、両親に「様」を付けて表示したいと希望される新郎新婦様も少なくありません。

結婚式のスタイルやコンセプトが多様化する中で、伝統的なマナーに縛られすぎず、お二人らしい表現を追求することも重要です。ただし、この選択をする場合は、必ず事前にご両親やパートナーと十分に話し合い、理解を得ておくことがトラブルを避ける上で不可欠です。

エンドロールでの名前の表示順序と両親の位置

エンドロールの名簿データは、ただ名前を羅列するだけでなく、表示順序にも一定のルールがあります。両親の名前がどこに配置されるのかも、このルールに則って決められます。

一般的な表示順序のルール

エンドロール内の名簿データは、一般的に以下の順序で紹介されるのが最も標準的なパターンです。

  • 会社関係(上司、同僚など)
  • 友人関係
  • 親族(叔父叔母、いとこなど)
  • 家族(両親、兄弟姉妹)
  • 新郎新婦の名前

それぞれのグループ内では、役職が上の方から順番に、あるいは公平性を保つために五十音順が用いられることもあります。特に、ゲストの人数が多い場合や、役職の序列が複雑な場合は、五十音順が効率的でトラブルも少ないため推奨されます。

エンドロールのゲスト名の表示順序については、以下の記事も参考にしてください。

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両親・家族が最後に表示される理由

エンドロールの中で両親や兄弟姉妹といった家族の紹介は、基本的に最後、新郎新婦の名前の直前または直後に行われます。この順序は、結婚披露宴会場の席次で、高砂席から家族が最も遠い位置に配置されるのと同様の考え方に基づいています。

これは、やはり「お迎えする側」としての立ち位置を明確にするためであり、ゲストへの敬意を最優先するという日本の伝統的なおもてなしの心が反映されています。

「手紙」としてのエンドロール:感謝を伝える表現としての「様」

エンドロールムービーを、単なるゲストリストの表示としてではなく、ご両親への感謝のメッセージを伝える「手紙」のような位置づけで制作する新郎新婦様もいらっしゃいます。このようなコンセプトの場合、「様」の表記は非常に自然な選択肢となります。

ムービーのコンセプトと「様」表記の親和性

もしエンドロールやプロフィールムービーの構成やコンセプト自体が、ご両親への感謝の手紙をモチーフにしたものであるならば、「お母さん様」「お父さん様」あるいは「〇〇様へ」といった形で敬称を付けても、全く違和感はありません。むしろ、より丁寧で心温まるメッセージとしてゲストにも伝わりやすくなります。

エンドロールの中で名簿一覧と共に一言コメントを添えるケースなどでも、両親の名前を唐突に表示するよりも、手紙のように「〇〇様へ」と表記することで、ゲストも自然にその意図を受け入れやすくなります。

新郎新婦吹き出し左側用アイコン

エンドロールを単なる名簿表示ではなく、両親への感謝を伝える「手紙」と捉える場合、敬称を付けることに抵抗を感じる必要はありません。むしろ、より丁寧で心温まるメッセージとしてゲストにも伝わりやすくなります。

実際の演出事例とゲストの反応

実際に、ご両親の名前にも「様」を付けて手紙のようにコメントを表示するスタイルは、見る人に家族の絆や温かさを強く感じさせ、非常に微笑ましい演出として好評を得ています。感動的な結婚式の締めくくりとして、ゲストの心にも深く刻まれることでしょう。

自分たちが作るエンドロールムービーがどのような構成やモチーフの元に作られていくのかを考え、お二人らしい感謝の表現を追求してみてください。

エンドロール制作で失敗しないためのチェックポイント

エンドロールは、結婚式の感動を締めくくる大切な演出です。両親への敬称だけでなく、全体を通してゲストに失礼がなく、最高の思い出となるよう、以下の点も併せて確認しましょう。

両家・プランナーとの事前確認

エンドロールの表記ルールや敬称の有無については、必ず事前に両家のご両親、そして結婚式のプランナーと綿密に打ち合わせを行いましょう。特に、両家で考え方が異なる場合は、事前にすり合わせを行い、最終的な合意を得ておくことが重要です。これにより、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

漢字・旧字体・誤字脱字の徹底確認

ゲストのお名前の漢字や旧字体、そして誤字脱字がないかどうかの確認は、エンドロール制作において最も重要な作業の一つです。たった一文字の間違いでも、ゲストにとっては大変失礼にあたります。完成した名簿データは、必ず複数人で、何度も繰り返しチェックするようにしましょう。

ゲスト名の表記方法や注意点については、こちらの記事も参考にしてください。

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ゲスト名の省略とスペシャルサンクス

エンドロールに全てのゲストの名前を載せるのが難しい場合や、あえて名前表示を省略したいと考えるカップルもいらっしゃいます。例えば、「撮って出し」のエンドロールでは、時間の制約から名前を省略するケースもあります。その際は、ゲストへの感謝のメッセージをより丁寧に伝えるなど、別の形で配慮が必要です。

ゲスト名の表示を省略する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

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また、結婚式を支えてくれたプランナーやスタッフ、友人など、ゲスト以外にも感謝を伝えたい人がいる場合は、「Special Thanks」の枠を設けるのも良い方法です。これにより、エンドロールがより充実し、感謝の気持ちを広く伝えることができます。

結婚式に貢献したスタッフ・関係者を紹介する方法については、以下の記事も参考にしてください。

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先生の見解

エンドロールはゲストへの感謝を伝える大切なツールです。両親への表記だけでなく、全体の構成や誤字脱字がないかなど、細部まで入念にチェックしましょう。

まとめ:お二人の想いを込めたエンドロールを

結婚式のエンドロールで両親に「様」を付けるべきか否か。一般的なマナーとしては「付けない」が主流ですが、現代においては新郎新婦様の想いやムービーのコンセプトによって柔軟な選択が可能です。

大切なのは、伝統的なマナーを理解した上で、お二人にとって最もふさわしい表現を選ぶことです。両親への感謝の気持ちをどのように伝えたいか、どのようなエンドロールにしたいかをじっくりと考え、最高の結婚式当日を迎えてください。

素敵なエンドロールが完成し、お二人の結婚式が素晴らしい一日となることを心より願っています。

Posted by nonnofilm on 2025年6月27日