結婚式プロフィールムービーをDVD化するための基礎知識
結婚式のプロフィールムービーは完成したけれど、DVDに書き込む方法が分からないという方は少なくありません。
特に動画編集の経験の少ない初心者の方の中には、mp4やMOV、aviといった動画ファイルをそのままDVD-Rに書き込めばDVDプレーヤーで再生ができるものと勘違いしておられる方もたくさんおられますが、それは間違いです。パソコンでは再生できても、結婚披露宴会場のDVDプレーヤーでは再生できないことがほとんどです。

プロフィールムービーの完成したmp4データをそのままDVDにコピー済みです!DVD化はばっちり完了です!

DVDに直接mp4データを書き込む方法は間違いですよ。パソコンでは再生できても結婚披露宴会場のDVDプレーヤーでは再生できません!
このページでは、せっかく自作したプロフィールムービーのDVD作成で失敗しないように、DVD作成の基本となる知識やその作り方、そしてプロの視点からのワンポイントアドバイスまで、網羅的にご紹介します。
結婚式で上映するプロフィールムービーは、新郎新婦の生い立ちや馴れ初めを紹介する大切な演出です。しかし、どんなに素晴らしいムービーが完成しても、DVD化の段階でつまずいてしまうと、当日会場で上映できないという悲劇に見舞われることも。そうならないためにも、正しい知識と手順を身につけて、安心して当日を迎えましょう。
プロフィールムービーの自作を検討している方は、まずこちらの記事も参考にしてください。
【基礎知識】結婚式プロフィールムービーDVDの「なぜ?」を理解する
例えば以下のような結婚式プロフィールムービーを完成させたとしても、DVDの作成で失敗すると披露宴会場での上映ができません。

このプロフィールムービーはデータでダウンロードして誰でも作ることができるので、動画データの書き出しからプロフィールムービーDVDの完成までの流れを確認することもできますよ。
自作のプロフィールムービーが完成した後は、DVDに焼き付けて本番の披露宴会場で上映される方がほとんどです。
しかし、このDVDへの書き込みを甘く見ていて、DVDの作成に大きく手間取ってしまっている新郎新婦様も少なくありません。単純にmp4やavi、movといった動画データをDVDに書き込むだけでは、DVDプレーヤーで再生できるDVDは完成しません。
映像作りに時間がかかりすぎて、上映用のDVDが作れず本番上映できなかった…という残念なケースもありますので、事前にしっかり確認しておきましょう。
- 完成したプロフィールムービーの動画ファイルを単純に書き込むだけではDVDプレーヤーで再生できません。
- 必要なDVDの規格と作り方が決められています。
完成した動画ファイルとDVDは全くの別物です
完成した動画ファイルそのものと、それをどのような形で上映するかは、別のお話になります。
それぞれの会場で許されている再生環境には、DVD/ブルーレイ/パソコンを直接つないで/スマートフォンからなど様々あります。実際にはDVDで上映する場合が大半ですが、DVDを作成する場合、「完成した動画=DVD」ではなく、「DVDという媒体にDVDプレーヤーが認識できる形式に変換して記録する作業を経て」初めてDVDでの上映が可能になります。


DVDプレーヤーが認識できるDVDへの書き込みルールがあるんです。
DVDに求められる「DVD-Video規格」とは?
完成した動画データを単純にDVDに書き込んでも、DVDプレーヤーはDVDのディスクとして認識できません。求められるDVDの規格があります。(DVD-Video規格)
色々細かな点もありますが、基本的に動画は「MPEG2」、解像度は「720×480」にしなくてはなりません。

また、日本で結婚式を行う場合は、映像フォーマットが「NTSC」方式である必要があります。ヨーロッパなどで使われる「PAL」方式のDVDは、日本のDVDプレーヤーではほとんど再生できませんので注意しましょう。

NTSC方式は日本やアメリカで使われる規格です。ヨーロッパなどで使われるPAL方式のDVDは日本のプレーヤーでは再生できないため、必ずNTSC方式で作成しましょう。
さらに詳しく:画質を左右する「ビットレート」の基礎知識
DVDの画質に関係してくるビットレートという用語に関する理解もあると、さらにプロフィールムービーDVD化を上手にできるかもしれません。
DVDの画質に関係してくるビットレートについては以下の記事で学ぶことができます。
DVD画質を綺麗にする ビットレートの理解
「DVDに書き込んだ動画が、パソコンで見た時より画質が悪い…」「披露宴会場の大きなスクリーンで上映したらザラザラして汚いと感じる」そんな経験はありませんか?特に結婚
DVDの画質は、家庭のテレビでは粗く見えることがあります。これは、DVDの解像度(720×480ピクセル)が、最近主流のフルHD(1920×1080)や4K(3840×2160)テレビに比べて低いため、大画面で引き伸ばすと粗さが目立つためです。しかし、結婚式場のスクリーンはDVDの解像度に最適化されていることが多く、またスクリーンから離れて見るため、家庭のテレビほど粗さが目立たないことがほとんどです。

自宅で画質が粗く見えても、式場でキレイに映る可能性が高いので、焦らず試写を行いましょう。
【実践編】プロフィールムービーDVD作成の具体的なステップ
DVDオーサリングソフトの選び方とおすすめ
DVDメーカー(Windows 7まで)、DVDFlick、DVDStyler、WinX DVD Authorなど無料で使えるフリーソフトも様々あります。
披露宴での上映に多く求められる「挿入したら自動再生」するだけの単純なDVD作成であれば、フリーソフトでも十分可能です。

どのソフトを選べばいいの?初心者でも使いやすいのは?

無料ソフトでも基本的なDVD-Video形式の作成は十分可能です。まずは無料ソフトで試してみるのがおすすめです。特にDVDStylerはメニュー作成機能も充実しており、初心者にも使いやすいでしょう。
DVDを作れるフリーソフトとDVDの作り方
結婚式ムービーのDVD化におすすめのフリーソフトは以下の通りです。
- Windows DVDメーカー(Windows 7まで)
Windows 7に標準で搭載されていたソフトです。直感的な操作で簡単にDVDを作成できましたが、現在のWindows 10や11には搭載されていません。 - DVDFlick
多くのビデオ形式に対応しているシンプルなDVDオーサリングソフトです。動画ファイルを追加し、簡単なメニューを付けてDVD形式に変換・書き込みができます。 - DVDStyler
自由度の高いメニュー作成が特徴のソフトです。テンプレートだけでなく、自分でボタンや背景を配置してオリジナルのDVDメニューを作りたい方におすすめです。 - WinX DVD Author
動画ファイルからメニュー付きのDVDを高速で作成できるソフトです。YouTube動画のダウンロード機能や、チャプターメニューの作成機能も備わっています。 - ImgBurn (書き込みに特化)
DVDやBlu-rayの書き込みに特化した高機能なライティングソフトです。他のソフトで作成したDVDのデータ(ISOイメージファイルなど)をディスクに書き込む際に非常に安定していて頼りになります。
この中から特に使いやすくてお勧めなのがDVD FlickというDVDオーサリングソフトです。Windows環境の方しか利用できないので注意が必要ですが、使える環境の方は是非使ってみましょう。
結婚式プロフィールムービーをフリーソフトでDVD化 [DVD Flick]
結婚式のプロフィールムービー、ようやく完成したと思ったら、DVD化でつまずいてしまう新郎新婦様は少なくありません。
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DVDへの書き込み中は、パソコンを他の作業に使用しないことが重要です。また、書き込み速度を適切に設定し、速度を高く設定しすぎるとエラーが発生することがあるため注意しましょう。

DVD作成は安定した環境で行い、焦らず適切な速度で書き込むことが成功の鍵です。
どうやって変換?書き込む?「オーサリングソフト」の役割
では単純に、MPEG2に変換した解像度720×480の動画ファイルをDVDに書き込めばよいのか?と言っても、そういうわけでもありません。
さらに細かく、再生プレーヤーが認識できるようにDVD内の構造も決められています。(フォルダ名、ファイル拡張子、DVD制御ファイルなど)
なんだかややこしい話ですが、これらの作業をいわゆる「オーサリングソフト」と呼ばれる、「DVD作成のためのソフトウェア」が全て自動的に処理してくれますので、披露宴での上映ディスクの場合、実際にはそこまで深く知識を得る必要はありません。
フリーのWindows DVDメーカー(Windows 7まで)、DVDFlick、DVDStyler、WinX DVD Authorなどを使ってDVDを作成することで、変換作業は自動的に行われます。
DVD-Rを挿入したら、後はソフトの処理に任せましょう。

DVD作成の全体像:動画編集からオーサリングまで
基本的に、「動画編集ソフト」と「DVD作成ソフト(オーサリングソフト)」は別物です。
- まずお好きな動画編集ソフトで動画部分を作り
- パソコン内に一度動画ファイルを書き出す(MP4形式が一般的で推奨されます)
- その後DVD書き込みのためのソフトウェア(オーサリングソフト)を利用してDVDの作成を行う
というのがプロフィールムービー自作時のDVD作成の基本的な流れになります。
動画編集ソフトによっては、簡単な構造のDVD作成まで1つのソフトウェア内で出来るものもありますが、DVD作成の機能がついていない編集ソフトもとても多いです。

DVD提出のタイミングと余裕を持った準備
会場での試写用に「1-2週間前までにはDVDを渡してください」と言われることが大半です。
お忙しい方には大変かもしれませんが、実際にDVD作成段階で問題が生じることはありえますので、時間に余裕をもって準備を進めましょう!
大半のケースで結婚式を担当してくださるプランナーさんから遅くとも挙式日の1-2週間前までにはDVDを届けてくれるように指示が出ますので、お忙しい中ではありますが是非時間に余裕をもってDVDの完成まで完遂させておきましょう。

DVDが上手に作れません。ピンチです。
ということで挙式日の数日前に駆け込みで相談される新郎新婦様もおられますので、皆さんの結婚式ではそうならないようにしたいですね。

自宅のテレビで問題なく再生できても、会場のプロジェクターでは見え方が異なることがほとんどです。必ず会場で試写を行い、細部まで確認しましょう。
【よくある失敗例と対策】これで安心!
結婚式プロフィールムービーを自分たちで作るという新郎新婦様の中には、プロフィールムービーの本編となるムービー部分が完成しただけで満足してしまわれている方も少なくありません。
DVD化も実は意外と面倒で、DVD作成段階でもいろいろと問題が発生します。
例えばDVDの作成段階で実際に以下のような失敗が発生します。
- 書き込みに失敗したりエラーが起きる(DVD書き込みドライブとDVD-Rとの相性の問題なども実際に時々起こります)
- 作成したDVDをDVDプレーヤーが認識してくれない(DVDプレーヤーとディスクの相性問題もある)
- 音飛びやコマ落ちが発生する
- 画面のゆがみや伸び
- DVDを挿入しても再生が始まらない
等々、実際にプロフィールムービーのDVDに関連してこういった問題が実際に起こります。なので、事前の試写と早めのDVD作成がとても大切なんですね。
これらの失敗を防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
- DVD-Video形式で書き込む: mp4などの動画ファイルをそのまま書き込んでも再生できません。必ずオーサリングソフトを使ってDVD-Video形式に変換しましょう。
- DVD-Rを使用する: 多くの式場で推奨されています。
- メニュー画面は不要: 再生時の手間を省くため、基本的にメニュー画面はつけない方が良いでしょう。
- ムービーの前後に5秒程度の黒い無音画面を入れる: いきなりの再生を防ぎ、スムーズな切り替えのために重要です。
- テロップは画面の80%以内に収める: 再生機器によって画面の端が切れる「セーフティゾーン」を考慮しましょう。
- アスペクト比を確認する: 式場のスクリーンが4:3か16:9かを確認し、ムービーのアスペクト比を合わせましょう。
- 著作権に注意する: 使用するBGMや映像素材は、著作権処理(ISUM申請など)が必要です。
- ディスクにタイトルを記入する: 複数のDVDを持ち込む場合、どちらのムービーか分かるように明記しましょう。

せっかく作ったムービーが当日再生できなかったらどうしよう…

これらの失敗は、DVDの規格を正しく理解し、オーサリングソフトを適切に使い、そして何よりも会場での試写を徹底することで、ほとんど防ぐことができます。
【困った時はプロに依頼も】時間がない、自信がない場合の選択肢
「自力でのDVD作成は難しそう」「時間がない」と感じる場合は、プロの業者にDVDオーサリングを依頼するのも賢い選択です。専門業者であれば、結婚式場が求めるDVD-Video形式での作成はもちろん、セーフティゾーンやアスペクト比、著作権処理など、細かな点まで安心して任せることができます。
ご家庭のビデオテープやスマートフォンで撮影した動画などを、比較的安価にDVDにしてくれるサービスがあります。店舗での申し込みや、オンラインで完結するサービスなど、様々な選択肢があります。
- カメラのキタムラ: 全国の店舗でビデオテープやスマホ動画のDVD化を依頼できます。
公式サイトはこちら - ココナラ: オンラインで個人のクリエイターにDVD作成を依頼できるスキルマーケットです。
公式サイトはこちら - 即焼きレスキュー: 動画データをオンラインで送るだけでDVDを作成し、宅配してくれるサービスです。
公式サイトはこちら
費用は1,000円~3,680円程度が相場です。 大切な結婚式で確実にムービーを上映するためにも、プロの力を借りることも検討してみましょう。

プロに依頼すれば、手間なく確実に高品質なDVDが手に入ります。特に時間がない方や、技術的な不安がある方にはおすすめです。
結婚式ムービー制作会社の中には、ムービー制作と合わせてDVD化も行ってくれるサービスもあります。例えば「結婚式ムービーcouleur」では、DVD-R・作成費・配送料込みで2,000円というリーズナブルな価格でDVD化を承っているようです。
また、ココナラでは、プロのクリエイターに直接DVD化を依頼でき、最短即日発送で2〜3日後には手元に届くサービスもあります。費用も3,000円程度からと手頃です。
まとめ:最高のプロフィールムービーで感動を届けよう
プロフィールムービーの動画部分が完成しただけではまだ結婚披露宴会場での上映が確実にできる訳ではありません。
時間に余裕をもってDVDの完成まで行って、素敵な結婚式を迎えたいですね。素晴らしい挙式となりますように・・・。
Posted by nonnofilm on 2025年6月26日