エンドロールの親族へのコメント例とポイント
結婚式の披露宴を締めくくるエンドロールムービーは、ゲストの皆様へ感謝の気持ちを伝える大切な演出です。特に、幼い頃から新郎新婦を見守り、成長を喜んでくれた親族へのメッセージは、心温まる感動を呼び起こすでしょう。しかし、「どのようなコメントが良いのか」「失礼のない言葉遣いは?」など、親族へのメッセージは悩みが尽きないものです。
このページでは、結婚式のエンドロールで親族に贈るコメントについて、具体的な例文から、名前の順番、敬称のマナー、そしてコメント作成のポイントまで、プロの視点から徹底的に解説します。読者の皆様が、感謝の気持ちが伝わる最高のエンディングムービーを完成させるための一助となれば幸いです。
1. 結婚式エンドロールにおける親族コメントの重要性
結婚式のエンドロールは、新郎新婦がゲスト一人ひとりに感謝を伝えることができる貴重な機会です。特に親族は、家族の一員として、あるいはそれに近い存在として、これまで多くの愛情とサポートを注いでくれました。普段は照れくさくて伝えられない感謝の気持ちや、幼い頃の思い出をコメントに込めることで、より深い絆を感じてもらえるでしょう。
エンドロールは、単なるゲスト紹介ではなく、新郎新婦からゲストへの「ありがとう」を形にする場です。特に親族の方々にとっては、自分たちの名前が映し出されるだけでも嬉しいものですが、そこにパーソナルなメッセージが加わることで、感動は一層深まります。
2. 親族コメント作成の基本ルールとマナー
エンドロールのコメントは、結婚式の締めくくりとして、ゲストに良い印象を与えるためにマナーを守ることが重要です。特に親族へのコメントは、関係性が多岐にわたるため、細やかな配慮が求められます。
2.1. 敬称の付け方:両親・兄弟・親族・恩師
エンドロールにおける敬称は、ゲストへの敬意を示す大切な要素です。基本的には「〇〇様」を用いるのが一般的ですが、一部例外があります。
- 両親:新郎新婦はゲストをもてなす「ホスト」側であるため、両親には「様」などの敬称をつけないのが通例です。
- 未婚の兄弟姉妹:両親と同様に敬称をつけないことが一般的です。
- 既婚の兄弟姉妹やその他の親族:「〇〇様」をつけるのが適切です。
- 小学生以下のお子様:「〇〇ちゃん」「〇〇くん」でも問題ありません。
- 恩師・医師など:「〇〇先生」とすることも可能です。

「敬称略」と記載する方法もありますが、ゲストによっては「手抜き」と感じる可能性もゼロではありません。迷った場合は、個別に「様」をつけるか、両親以外は全員「様」をつけるのが無難です。
2.2. ゲストの紹介順序:親族の位置づけ
エンドロールでゲストの名前を流す順番には、一般的なマナーがあります。これは席次表の順番に準じることが多く、目上の方から順に紹介していくのが基本です。
一般的な紹介順序は以下の通りです。
- 新郎主賓
- 新郎上司・会社関係者
- 新郎友人
- 新郎親族
- 新婦主賓
- 新婦上司・会社関係者
- 新婦友人
- 新婦親族
- 新郎家族(兄弟姉妹、両親)
- 新婦家族(兄弟姉妹、両親)
親族内では、一般的に父方の親族を先に、次に母方の親族を配置します。それぞれの親族内で、祖父母、伯父・伯母、叔父・叔母、いとこといった順に配置するのが良いでしょう。
新郎新婦共通の友人がいる場合や、カジュアルな披露宴の場合は、必ずしもこの順番に厳密に従う必要はありません。ゲストが分かりやすいように、グループごとにまとめたり、五十音順にしたりするのも一つの方法です。
2.3. コメントの長さと表現のトーン
エンドロールのコメントは、簡潔にまとめることが大切です。長すぎるとスクロールが速くなり、ゲストが読みきれない可能性があります。目安としては、1人あたり20文字程度に収めるのが理想的です。
コメントのトーンは、ゲストとの関係性によって調整しましょう。親しい友人にはフランクな言葉遣いでも問題ありませんが、親族や目上の方には丁寧な言葉遣いを心がけましょう。ただし、他のゲストも見ることを考慮し、あまりに内輪ネタに偏りすぎないよう注意が必要です。
3. 親族別!心温まるコメント例文集
親族へのコメントは、それぞれの関係性や思い出を具体的に盛り込むことで、よりパーソナルで心に響くものになります。ここでは、親族別のコメント例文をご紹介します。
3.1. 祖父母へのコメント例
祖父母は、新郎新婦の成長を長きにわたって見守ってくれた存在です。感謝とともに、健康を気遣う言葉や幼い頃の思い出を添えると喜ばれます。
- いつも温かく見守ってくれてありがとう。これからも元気で長生きしてね。
- おじいちゃん、おばあちゃんの笑顔が大好きです。またゆっくり遊びに行きます。
- 小さい頃からたくさん可愛がってくれてありがとう。これからも夫婦共々よろしくお願いします。
- 〇〇の採ってくれた野菜は最高に美味しかったね。また食べさせてください。
3.2. 叔父・叔母へのコメント例
叔父・叔母は、両親に次いで身近な親族として、何かとサポートしてくれたり、相談に乗ってくれたりした方もいるでしょう。日頃の感謝や、今後の関係性への言及を盛り込みましょう。
- いつも気にかけてくださりありがとうございます。これからも頼りにしています。
- 〇〇さんの明るさにいつも元気をもらっていました。またご飯に行きましょう。
- 遠方からお越しいただき本当にありがとうございます。これからも夫婦共々宜しくお願い致します。
- 〇〇さんのアドバイスのおかげで今の私があります。本当に感謝しています。
3.3. いとこへのコメント例
いとこは、幼い頃からの遊び相手や、時には相談相手として、友人にも近い存在かもしれません。幼少期の思い出や、今後の交流を楽しみにするメッセージがおすすめです。
- 子供の頃からたくさん遊んでくれてありがとう。これからも家族として仲良くしてね。
- 〇〇と過ごした夏休みは最高の思い出です。今度は新居に遊びに来てね。
- いつも楽しい時間を一緒に過ごしてくれてありがとう。これからも変わらずよろしくね。
- 〇〇ちゃんの結婚式、今度は私たちが全力で盛り上げるね!
3.4. 遠い親戚へのコメント例
普段あまり接点がない遠い親戚の方々にも、わざわざ足を運んでくれたことへの感謝を丁寧に伝えましょう。
- 本日は遠くからお越しいただき、誠にありがとうございます。
- お忙しい中、ご列席いただき心より感謝申し上げます。
- これからも温かく見守っていただけますと幸いです。
3.5. 家族(両親・兄弟姉妹)へのコメント例
両親や兄弟姉妹へのコメントは、エンドロールの中でも特に感動を呼ぶ部分です。ストレートな感謝の気持ちを伝えることが大切です。
両親や兄弟姉妹へのコメントは、より詳細な例文やマナーを以下の記事でご紹介しています。ぜひ参考にしてください。



4. 親族コメントをよりパーソナルにする秘訣
定型文だけでなく、新郎新婦ならではの個性を加えることで、コメントは一層輝きます。
4.1. エピソードを盛り込む:具体的な思い出の力
「ありがとう」だけでなく、「何に」感謝しているのか、具体的なエピソードを添えることで、メッセージは格段に心に響きます。例えば、「〇〇さんと行った旅行が忘れられません」「〇〇さんが作ってくれた〇〇が大好きでした」など、具体的な思い出を盛り込みましょう。

具体的なエピソードがなかなか思いつかない場合は、古いアルバムや動画を見返してみましょう。意外な写真から、忘れていた思い出が蘇ることもよくあります。
4.2. 感謝の気持ちを具体的に表現する
抽象的な感謝ではなく、「いつも相談に乗ってくれてありがとう」「困った時に助けてくれてありがとう」など、具体的な行動に対する感謝を伝えることで、相手に気持ちがより伝わります。
4.3. 今後の関係性への言及
「これからも夫婦共々よろしくお願いします」「またゆっくりお話ししましょう」など、結婚後も関係が続いていくことを示唆する言葉を入れることで、ゲストは安心し、今後の交流を楽しみに感じてくれるでしょう。
5. エンドロールコメント作成時の注意点とよくある疑問
エンドロールのコメント作成には、いくつかの注意点があります。失敗を避けるために、事前に確認しておきましょう。
5.1. コメントなしの選択肢とそのメリット・デメリット
近年、エンドロールにコメントを入れない選択をする新郎新婦も増えています。
コメントなしのメリット:
- 制作時間の短縮:コメントを考える手間が省けます。
- 映像に集中できる:ゲストは写真や映像そのものに集中できます。
- シンプルで洗練された印象:デザインの自由度が高まります。
- コメントの偏り回避:特定のゲストへのコメントが長すぎたり、短すぎたりする偏りを防げます。
コメントなしのデメリット:
- 感謝が伝わりにくい可能性:個別の感謝を伝えたい場合は物足りなく感じるかもしれません。

エンドロールカメラマンの経験からすると、コメントなしを選ぶ新郎新婦が圧倒的に多いという声もあります。ゲストは自分の名前が紹介されるだけでも嬉しいので、コメントがなくても失礼にはあたりません。
コメントの有無は、新郎新婦の考え方や結婚式の雰囲気に合わせて自由に選択して問題ありません。感謝の気持ちは、新郎の締めの挨拶などで直接伝えることも可能です。

5.2. 誤字脱字の徹底チェック
ゲストの名前やコメントの誤字脱字は、失礼にあたる可能性があります。特に旧字体や特殊な漢字には注意し、必ず複数人で最終チェックを行いましょう。
5.3. ゲスト全員への配慮とバランス
コメントを入れる場合は、ゲスト全員に何かしらのメッセージを伝えるのが理想です。特定のゲストにだけ長文のコメントを書き、他のゲストが短文になってしまうと、不公平感を与えてしまう可能性があります。コメントの量やトーンに大きな差が出ないよう、全体的なバランスを意識しましょう。
5.4. 撮って出しエンドロールの場合のコメント
撮って出しエンドロール(披露宴当日に撮影した映像を編集して上映するタイプ)の場合、コメントを一人ひとりに入れるのは時間的に難しいことがあります。この場合は、ゲストをグループ分けして、グループごとに共通のメッセージを入れる形式がおすすめです。
6. 素敵なエンドロールを完成させるために
親族への感謝の気持ちを最大限に伝えるためには、コメントの内容だけでなく、エンドロール全体のクオリティも重要です。
- 写真の選定:親族との思い出の写真を選び、コメントとともに表示することで、より感動的な演出になります。
- BGMとの調和:感動的なBGMを選ぶことで、コメントのメッセージ性が高まります。
- プロに依頼するか自作するか:自作の場合は、テンプレートを活用したり、動画編集ソフトの機能を最大限に活かしたりしましょう。プロに依頼する場合は、希望するコメントのニュアンスや写真の選定について、事前にしっかりと打ち合わせを行うことが大切です。
結婚式のエンドロールは、新郎新婦からゲストへの「ありがとう」を伝える最後のメッセージです。特に親族の方々へは、これまでの感謝と、これからも続く絆を伝える大切な機会となります。このガイドが、皆様の心に残るエンドロールムービー作成の一助となれば幸いです。最高の結婚式を締めくくる、感動的なエンドロールを完成させてください。
Posted by nonnofilm on 2025年6月27日
カテゴリー: 結婚式エンドロール コメント